虚構侵蝕TRPG

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MyTH マイス


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MyTHの使命

虚構体を中心として結成された組織“Mysterious Treasure Holders(ミステリアス・トレジャー・ホルダーズ)”、通称“MyTH(マイス)”は、一言で言うならば“虚構侵蝕の暴走から現実世界を護る組織”だ。

その手段として、危険な虚構侵蝕を引きおこす可能性のあるアーティファクトの発見・回収・封印を執り行なっている。

MyTH の創設メンバーは“現在は信仰の失われた古代の神々”が中心である。

歴史の表舞台から退いた神々の多くは人間としての顔をもち、著名な企業家や富豪、政治家などとして活動している。そんな彼らの膨大な資金で運営されるMyTH の活動は世界規模であり、活発だ。最新テクノロジーを駆使した装備や乗物、施設に加え、虚構侵蝕内での戦闘を想定した私設軍隊をも保有している。

また、世界各国に支部を作っていて、虚構侵蝕関連の組織とも水面下で繋がりがあり、各国の要人にも顔が利くため、現実世界でも多少の無理が利く。

こうしたバックアップのもと、MyTHに所属する虚構体エージェントたちは、世界各地に散らばる危険なアーティファクトの情報を収集し、その確保のためには武力の行使も厭わない。

そんなMyTHのエージェントにとっても、金銭や交渉で事が済ませられるなら“一番コストが安い”ことに変わりはない。PCたちが偶然危険なアーティファクトを入手しても、いきなり襲われることはないだう。……引き渡しを拒みさえしなければ。

また、アーティファクトを収集すると同時に、危険な虚構侵蝕が発生した際は“虚構核を封印”するために、観測者のエージェントを派遣することも多い。

MyTHのエージェントは“虚構核を発見し、封印して”虚構を収束させることを命じられているが、多くのエージェントは“虚構を確実に収束させる”ことができるのなら封印にこだわることはない。

PCたちと協力関係を結ぶこともできるだろう。

アーティファクトと虚構核の封印

MyTHはアーティファクトや虚構核を“封印”するための手段をいくつか持っているが、もっとも代表的なものが“ヤヌスの扉”と呼ばれるアーティファクトだ。“ヤヌスの扉“は“虚構裏”と呼ばれる場所と繋がっており、危険なアーティファクトや虚構核を虚構裏に封印することができる。

“ヤヌスの扉”の使用には扉を呼び出して開く効果を持ったアーティファクト“ヤヌスの鍵”が必要であり、MyTHのエージェントたちに貸し与えられている。

封印の解除には、MyTHの最高顧問の一柱で“ヤヌスの扉”の持ち主であるローマ神話の扉の神ヤヌスの協力が必要だとも、“ヤヌスの鍵”だけで可能だとも言われる。

虚構核を封印した場合、その時点で現実世界での虚構侵蝕は強制的に収束する。ただし、封印が解除されてしまうと、ふたたび虚構侵蝕が発生する。

MyTH設立までの歴史

実は“MyTH”という組織が設立されたのは比較的最近のことだ。まだ1世紀も経っていない。

とはいえ“MyTH”という名前がつき、組織の体裁を整えたのがその頃という意味であり、その前身となった活動の歴史は長い。解釈によっては有史以前にまでさかのぼる。

そもそも、人類の進化と文明の発展の陰には常に虚構侵蝕の影響があった。多くの人間が価値観を共有して願望を抱くとき、虚構が現実を侵蝕し、彼らが望んだ通りの理想の神々が誕生する。現在MyTHの最高幹部や顧問を務める古代の神々は、こうした虚構侵蝕によって生まれ、現実に定着した虚構体だ。

彼らは数千年の長きにわたって虚構侵蝕に関わり、その時代の観測者(歴史に名を残す英雄の多くは観測者だったという説もある)に協力し、人間たちの世界のバランスを保つため庇護してきた。

伝説に残るような大戦争に神々が関与したという伝承が残っているのは、その残滓だと言われている。

古代文明が崩壊すると古代の神々への信仰は衰え、その力も限定的なものになっていった。

しかし、古代の神々にとって人間は自分たちの子供でもある。事実、長い歴史の中で神と人の混血の英雄は数多存在し、神の血は人間の中に溶け込んでいる。

その親心から、神々は歴史の表舞台から身を引き、子供たちを破滅的な虚構侵蝕から護る、という活動にシフトしていった。中世の英雄物語に登場する魔法使いや隠者、精霊や妖精などのいくつかは古代の神々だったという説もある。

だが今から約100年ほど前。事態は一変する。

かつての虚構侵蝕は数十年から数年に1度という頻度であり、ほとんどは人口密集地で起こる限定されたもので、神々が発生に気づき、対処できた。しかし、人口と人口密度が増すにつれ、虚構侵蝕の頻度は増加し、起こる場所も都市部だけに限定されなくなり……さらに映画とテレビの発明によって、世界各地で毎日のように虚構侵蝕が起こるようになってしまった。

それにより、各地で膨大な量のアーティファクトが生まれ、虚構核が発生し、“世界を崩壊させるような破滅的な虚構侵蝕”が発生する可能性も高くなった。

こうした事情から、今まで“地元”の虚構侵蝕に対処してきた古代の神々は協力し、虚構侵蝕のきっかけとなるアーティファクトや危険な虚構の虚構核を封印する組織“MyTH”を設立することになった。

MyTHのエージェント

MyTHは古代の神々を頂点とする虚構体たちの組織だ。だが所属する虚構体は神話の存在に限らない。

映画やアニメ出身の“新参”の虚構体が多く所属し、最近では“古参”の虚構体よりも多くなりつつある。

MyTHは現実に定着をした虚構体の情報を収集しており、虚構体観測者を積極的にスカウトしている。

観測者ではない虚構体のスカウトにも熱心であり、虚構侵蝕の知識とMyTHの目的を伝えたうえで、エージェント(虚構体観測者)の指揮のもと、アーティファクトや虚構体の封印などの作戦を行なっているようだ。

また、人間の観測者がスカウトされることもある。MyTHのエージェントになれば、虚構の収束のために人員や装備のバックアップが得られるばかりか、報酬ももらえるとあって、歓迎する観測者も多いという。

構の暴走

MyTHの究極の目的は、神々と人とが数千年かけて守り築いてきた努力の結晶でもある現在の世界を存続させることだ。しかし、この100年の虚構侵蝕の頻度と規模はかつての比ではない。はっきり言ってしまえば“神々の手に余る”ような状況が続いている。

特に20世紀はこの連続だった。二度の世界大戦のさなかにも無数の虚構侵蝕が発生し、そのうちの“致命的な虚構侵蝕”のいくつかが現実に定着したという。

第一次世界大戦の飛行機の実用化や第二次世界大戦の原子爆弾の開発すら虚構侵蝕の影響だったとする説もある。

さらには、虚構侵蝕の影響によって引き起こされた人類の月面着陸。そして、1999年に起こったあの“人類滅亡レベルの虚構侵蝕”。

そして、VER-THをはじめとした通信技術の発達で世界が繋がったことにより、陰謀論やプロパガンダ、フェイクニュースなどで煽られた憎悪から、危険な虚構が発生する可能性が高まっている。

こうしたことから、神々の間で「人類は自らの引き起こした虚構侵蝕によって、世界を道連れに滅びてしまうのでは」という懸念が生じ、一部からは「歯止めが利かなくなりつつある以上、今のうちに何か手を打つべきだ」という意見があがっているという。

中には「人類の虚構が暴走を始めたのは、神や自然に対する畏敬の念を失ったから」「人類を止めるには、ふたたび神が表舞台に立ち統制する必要がある」という過激な意見もあるようだ。

MyTHの上層部の神は良くも悪くも力のある存在であり、隙あらばふたたび歴史の表舞台に返り咲こうという野望を抱いている者も少なからず存在する。とはいえ、大多数の神々は人類を見守り、協力をする、というスタンスを崩していない。

多くの神々はこう考えている。

もはや神が神であった時代は終わっていて、神もまた人類とこの世界を共有する住人に過ぎない以上、現実への過度な干渉はするべきではないと。

しかし、人類による“虚構の暴走”があまりに目に余るようならば、人類を信じて静観している神々が動き出さざるを得ない事態が発生するかもしれない。

恐ろしいことに、無数の強力なアーティファクトと危険な虚構核を封印し、それを解き放つことのできるMyTHには、その力があるのだ。

“コードソルバー”トマス・ハンク・ルース
MyTH
エージェント(虚構体観測者)
性別:
年齢:30代
「初めまして、観測者のみなさん。私はトマス。トマス・ハンク・ルース。MyTHのエージェントです」

彼は、美術品に秘められた謎の解読で世界的に有名なトーマス・H・川村教授をモデルにした、アルカイックスタジオ・ハリウッド制作の映画シリーズ『コードソルバー ~神秘解読人~』の主人公の虚構体だ。
彼もまた教授のように、美術品やそれにまつわる歴史や神話の知識に明るく、何よりハリウッド映画の冒険活劇の主人公なだけあって身体能力が高い。
MyTHのエージェントとしてスカウトされたのもそうした事情からであり、幹部候補生とみなされている。
MyTHの任務に使命感を持っていて、虚構の収束を積極的に手伝ってくれる。ただし、危険だと判断したアーティファクトや虚構核は封印するのが確実だと考え、封印を主張することが多い。とはいえ、話の分からない人物ではない。理由があるなら説得に応じるだろう。

アーカイブス


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ーカイブスの使命

「人間が想像できることは、人間が必ず実現できる」とはフランスのSF小説家ジュール・ヴェルヌの言葉だが、人類は実際に想像したものを現実にすることで文明を発展させてきた。近代的な文明の機器については言うまでもなく、こんなものがほしい、こうあってほしいという思想さえも、闘争と才能と不断の努力によって人類は現実にしてきたのである。古代の虚構侵蝕とはそうした集合無意識、あるいはとびぬけた天才の発想を模擬実験するものだった。アーカイブスは、そうした模擬実験の前と後の世界の変化を正確に記録として残すために存在する秘密組織だ。

古代、虚構を観測した者が世界各地で類似の事件が起きていると知るには、とてつもない幸運か偶然、もしくは人生を捧げる執念が必要とされていた。多くの場合、虚構侵蝕―当時は奇蹟や魔法と認識されていた―の秘密を確かめようとした者は、伝承を頼りに長い時間をかけて個人の奇蹟の体験を聞いて回るしかなかったのである。アーカイブスは、そうした個人の努力を世界で初めて組織として継承し、記録として保管し始めた組織だった。

21世紀に入りVER-THと提携した今も、組織の方針や役割は変わっていない。そもそも彼らは虚構侵蝕に対抗するために情報を集めているのでもなければ、虚構侵蝕を多発させて文明を発展させようとしているわけでもないのだ。虚構侵蝕の善悪や取り扱いについても意見しないし、活用しようとも考えない。いつ、どのような虚構侵蝕が起こり、その結果、現実世界にどの程度の異変が起きたか。それを淡々と観測、収集し、保存することだけを目的としているのだ。そのため、VER-THがアーカイブスを発見して資金援助を申し出た際も、中立の組織であるという方針に口出しをしないことを条件としたと言われている。

とはいえ、集めた知識を自分たち以外が利用することまでは咎めていないようだ。今では観測者たちの常識となっている虚構侵蝕の法則などもVER-TH側に開示してくれているし、アバ板に書き込まれる情報の一部も実はアーカイブスが保管していたデータベースから発掘された再発見であることが多い。

そんなアーカイブスの拠点は、秘密保持の観点からいまだ秘匿され続けている。ロンドン、パリ、サンクトペテルブルク、ニューヨーク、西安、台湾、東京、バチカンなどの美術館、博物館、大型図書館には秘密の入り口があると噂されているが、真偽は不明だ。

数少ない証言を重ね合わせると、彼らの拠点はアンカーに囲まれた虚構侵蝕の内部にあると考えられる。虚構の中の現実であるアンカーに、現実に定着していない虚構体は侵入できない。つまり情報を狙う虚構側に対して、現実を盾にしているのだ。そして彼ら自身は、情報の劣化しない虚構の中で、今も膨大な量の虚構侵蝕の情報を保存し続けているのだろう。

ーカイブス設立までの歴史

大型掲示板“Vちゃんねる”が開設される遥か昔、虚構侵蝕最大の情報集積地は、エジプトの港湾都市アレクサンドリアだった。ギリシャ、ペルシャ、エジプトといった列強を征服し、インドにまで遠征して版図を広げた偉大なる大王アレクサンドロス3世の後継者たちは、マケドニア王国にあらゆる知識の貯蔵庫となる王立図書館を作り上げたのだ。その中には虚構侵蝕にまつわる最初の伝承も含まれていた。

王たちも当初は知識のひとつとして虚構侵蝕を扱っていたのだろう。しかし、紀元前48年、ローマの将軍ユリウス・カエサルにより、アレクサンドリア図書館は火に包まれた。そこで虚構侵蝕の伝承を扱っていた司書たちが、本を守るため、虚構侵蝕を発生させる何かを使ったとされている。

このあと、逃げ延びた司書たちが訪れた先は、秦の始皇帝の焚書坑儒から逃げ延びた学者たちの作り出した大図書館だったとも、さまざまな言語の粘土板を収めたバビロンの大図書館の在りし日の姿だったともされている。ともあれ、こうして東西の虚構侵蝕の資料が一カ所に集まり、アーカイブスの原型となる組織が生まれた。以降、彼らは秘密裏に組織を運営し始めたのだ。

ーカイブスのエージェント

アーカイブスに所属するエージェントは、めったに姿を現わさない。というのも、アーカイブスだけに所属している専任のエージェントは少なく、ほとんどが正体を隠して別の組織にも所属しているからだ。

アーカイブスに所属するためには、まず第一に観測者であることが条件となる。虚構侵蝕を観測する必要があるのだから、これは当然だろう。

次に、過去に例のない新しい虚構侵蝕の情報を組織に献上する必要があるともされている。これも常に虚構侵蝕の情報を集めているアーカイブスらしい条件だ。

続いて、虚構侵蝕に対するスタンスにも条件があるとされている。虚構を極端に敵対視する者、逆に擁護する者、好奇心が強すぎる者や無関心すぎる者、情に厚い者にもエージェントは務まらない。監視者としての第三者視点が重要だ。

そして最後に求められるのが、個人の戦闘力である。アーカイブスの敵は、データベースの情報を盗もうとする現実側と虚構側双方の強硬派だ。アーカイブスのエージェントとなる者は、そのどちらにおいても戦える人物でなければならない。

これらすべての条件を満たした者が、おそらくは各組織からの引き抜きという形で、アーカイブスのエージェントとなるのだろう。

想像界 イマジネール


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像界の使命

“想像界”は、虚構侵蝕を全世界に拡げようとしている、虚構体中心の組織だ。その拠点は虚構世界を渡る列車である。

彼らの目的は“世界を虚構に包み、虚構体のための楽園を作る”こと。現実世界の完全否定だ。


“想像界”がどうやって生まれたのかを知る者はいない。そもそも想像界とは、フランスの哲学者であり精神科医のジャック=マリー=エミール・ラカンが作った概念で、人間が人間となるために通らなければならない段階の最初の工程を指す。具体的には、他者と共有される前の非言語的な想像のことだ。

ラカンによれば、生まれたばかりの赤ん坊は、自分と目の前にいる他者を同一視しているという。自分の体に関するイメージがないため、母親の体も自分の体と思い込むのだ。この同一視に基づく世界を、ラカンは“想像界”と名づけた。しかし、自分と他人とを同一視すれば、意のままにならない相手に対して攻撃性も生まれてしまう。ゆえに、成長段階として、人は言語や客観視を習得していく、というのがラカンの主張だ。だが、その名で呼ばれるこの組織は、どうやら最初の成長段階から抜け出すつもりがないらしい。

彼らは現実世界と虚構世界の同一化を狙い、無差別に虚構侵蝕を現実に定着させようとしている。

世界の種類や規模に統一性すらない。共通点があるとすれば“侵蝕される前と同じではない”という一点だけだろう。

そのため、観測者にとって“想像界”は明確な敵と言える。虚構侵蝕を利用して現実を望むように改変しようとしている犯罪組織にとってすら“想像界”は邪魔な存在だ。虚構侵蝕の発生とともに幽霊列車のようにやってくる彼らは、真っ先に排除されるべき虚構侵蝕における害悪の象徴なのである。


そもそも組織なのかも怪しいところだ。

“車掌”と呼ばれる統率者はいるようだが、列車から下車する虚構体たちは、組織と無関係に好き勝手に活動しているだけに思える。

下車した者たちがそれぞれ別の方向に向かって別の事件を起こしているところを見ると、列車型の拠点であるがゆえに似たような理念を持つ虚構体がたまたま乗り合わせたのだと思ったほうが、いっそ分かりやすいのかもしれない。

虚構侵蝕が始まると、彼らは虚構世界を定着させるため、陽動し、妨害し、最後には虚構核を守護しようとする。そして虚構が現実世界に定着したのを見ると、その虚構世界で生まれた虚構体を新たな乗客として列車に迎え入れ、走り去るのだ。

新たな乗客を乗せた列車は、世界を渡り、別の虚構で乗客たちをふたたび虚構世界に解き放つ。

唯一の救いは、彼らの列車は虚構侵蝕が起きない限り、姿を現わさないということだが……。

もし虚構侵蝕が起こってしまい、その中に世界観にそぐわない場違いな虚構体を発見したら、近くにおかしな列車が停車している可能性を疑ったほうがいいかもしれない。

像界のエージェント

驚くべきことに、虚構体ばかりの“想像界”にも現実を生きる観測者の協力者がいる。

協力者たちの一部は虚構体のための楽園を作るという“想像界”の理念を信じているのかもしれないが、“想像界”に与することになる理由の多くは、協力者自身の事情によるものだ。例えば虚構体として復活した友人を消し去りたくない、現実を消し去ってしまいたい理由がある、目指したい虚構世界がある、といった事情が挙げられる。

“想像界”のエージェントたちは、そうした協力者の心情を巧みに利用する。現実に定着した虚構体を仲間に持たない“想像界”にとって、現実世界の協力者は貴重な存在なのだろう。そのため、虚構侵蝕が定着した暁には願いを叶える、という条件を提示されている者も少なくない。

だが、その願いが望みどおりに叶うことはほぼない。虚構体でない者は乗客になれないし、虚構体の友人は連れ去られる可能性が高い。上書きされた現実がさらにひどいものにならないと、どこに保証があるだろう。

例外的に、それでも構わない、とにかく世界を消し去りたいという破綻した協力者がいることもあるが、その場合は倒すべき敵と認定するしかない。そうでない限りは、協力者は追い詰められた人間であるということを考慮して、彼らのやむにやまれぬ事情を解決することこそが、“想像界”の目的を妨害する一助となるだろう。

一方、列車から降りてくる虚構体は、一体一体が強力な虚構体だ。これは厄介なことに例外が少ない。たった1体で神話の世界観を体現できるような、名の知られた神や英雄であることが多いのだ。

彼らは、どこかの虚構世界から列車に乗った悪神だ。戦うにせよ、逃げるにせよ、彼らの出現が虚構世界全体に与える影響は憂慮する必要があるだろう。

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